人材派遣会社を起業した外国人のお客様が、医療ツーリズムのコーディネート部門を立ち上げると伺いました。
主に中国からのお客様だそうです。発端は、中国人のお知り合いが、日本での再生医療を強く希望した為、情報収集から事業への興味を持ったそうです。
医療ツーリズムは、コロナ前より耳にしていましたが、再生医療の分野では日本が人気だそうです。幹細胞での美容の治療が目的だそうで、初めて聞く単語が多く、学びもたくさんあった様子でした。
日本での再生医療は、平成26年に世界で初めてIPS細胞を用いた移植手術が行われ、私達国民はもちろん、世界からも期待の高い医療です。もちろん中国でも治療はできますが、特に美容外科においては、広告に信憑性がないものが多く、どの病院が怪しくないのか判別が難しいようです。日本の場合、厚生労働省の厳しい基準をクリアした認可施設限り医療を提供する事ができます。とはいえ、東京でさえ病院を選ぶとなると難しいですね。
保険診療での医療機関からの紹介料は禁止されていますが、自由診療では紹介料を受け取る事ができます。美容外科に限らず、高額なお金が動くのは喜ばしいですが、医療トラブルのリスクと隣り合わせです。期待値の高さも感情と比例しますしね。その辺りも含め、きちんとした契約が必要になってきます。
再生医療とは別の話しですが、ツアーでは大学病院での人間ドッグが人気が高く、国立病院などでも受け入れている様でした。その場合は、日本の大手旅行代理店が専属契約をし、ビザ発行証明や支払いなど大学病院に事務的な負担が掛からない様になっているのには納得しました。私たちにとっての国立大学病院といえど、外国人の患者さまにとっては私立大学病院よりも高額な診療もある様でした。こちらの利益で、研究だけでなく研究者の正規雇用などに活かされればよいと期待をしています。
医療ツーリズムは、高い医療水準を求めて他国へ渡航し、治療と観光を組み合わせた旅行です。法的リスクとしては、診療報酬の未払いや医療過誤による損害賠償請求、診療報酬の回収不能事案の発生リスクがあります。これらのリスクを管理するためには、適切な契約書の作成や、法的な問題が発生した場合の対応策を事前に準備することが重要です。また、国民皆保険制度に関する問題も指摘されています。