司法書士は離婚問題の相談を受けることができますが、その範囲には制限があります。
司法書士が紛争問題の相談を受けることができるのは、裁判所等に提出する書類の作成です。また、認定司法書士は、簡易裁判所を管轄とする訴額が140万円以下の事件に関して、依頼者の法律相談を受け、さらには訴訟代理人としての業務を行うこともできます。
したがって、上記の範囲を超えるような相談については、弁護士に相談した方がよいでしょう。
離婚問題について、司法書士に相談する方が適していると考えられる場合
離婚問題について、弁護士ではなく司法書士に相談した方が適していると考えられる場合もあります。
1.離婚についての合意が当事者間で既に成立している場合
離婚についての協議が既に済んでいて、離婚協議書の作成や財産分与の登記を依頼するだけであれば、司法書士に依頼することも可能です。協議離婚に関わる書類を登記の観点から作成することは、司法書士の方が適しているといえるでしょう。
2.財産分与登記を依頼する場合
司法書士は登記の専門家ですので、離婚による財産分与に関する登記手続きは、司法書士に依頼した方が安心です。その際、財産分与の登記の前提となる書類の作成も、まとめて依頼することができます。
税金の注意点
なお、税額の観点から考えると、原則として、離婚による財産分与で登記をした場合の方が、贈与による登記をした場合よりも税額が少なくなります。しかしながら、離婚協議書等の書類によっては、財産分与による登記ができない場合もありますので、ご注意ください。
離婚後のローン完済
離婚後にローンを完済した場合、登記手続上は少し面倒なことになるかもしれません。 離婚協議書 協議離婚をした場合、おそらく公正証書で離婚協議書を作成することにな…