ニコチンアミド・モノヌクレオチドは、略してNMNと呼ばれ、「若返り」の効果が期待されている物質です。
アンチエイジングのサプリです
2011年に、慶応義塾大学医学部の出身で、現在ワシントン大学におられる今井眞一郎教授の報告で脚光を浴び、アンチエイジングの意識が高い中高年が飛びつきました。
科学的な仕組みは、私自身を含めて、説明してもよくわからないと思うので、省略しますが、マウスの実験では、人間の年齢に換算して、なんと40歳も若返ったそうです。
「なんだ、マウスかよ」とがっかりしないでください。最初の臨床試験は終わっているそうで、2回目の臨床試験も始まっているそうです。そして、この物質は、サプリとしても既に販売しており、アマゾンとかでも買えます(まだ高いですが)。
寿命が延びるわけではない
個人的におもしろいと思ったのは、老化を遅らせることができると言っても、「死」がさ避けられるとか、寿命自体が延びるということではなさそうで、健康寿命が延びることに効果があるということです。
老化の弊害の典型例は、「認知症」で、我々司法書士・行政書士もこれを商売のネタとすることがあります。認知症になると法的な意思決定ができなくなるので、事前に対策をしておきましょうというご提案です。
認知症患者がいなくなる未来
しかしながら、この物質の効果が証明され、一般に普及すれば、「認知症」もなくなって、いわゆる「ピンピンコロリ」が当たり前になるかもしれない、ということなのだそうです。
元気かつ意思決定がちゃんとできるお年寄りが増えたときに、果たして社会はどうなるのか。老害とか既得権益とかの問題がより複雑になりそうで、我々のビジネス領域である事業承継や家族信託がどうなるのかという心配は、すごく小さなことに思えます。